It’s the time you spent on your rose that makes your rose so important.
(時間をかけて育てたからこそ、そのバラは大切なんだよ)
星の王子さま サン=テグジュペリ
数年ぶりに部屋の窓に網戸が復活しました。
古い家なので、あちこちに問題があります。数年前、部屋の網戸が破れてしまいました。張り替えようとしたのですが、どう頑張っても窓枠から外すことが出来ず、そのまま我慢の日々が続きました。窓の外に転落防止の手すりがあるのですが、そのために網戸を傾けることが出来なかったのです。
2年ほど経過して、網戸の綻びが大きくなってしまったので窓枠に嵌めたまま網を張れないかと試みてみました。頑張ったのですが、足場が悪いこと、比較的大きな窓ということもあり、どうにも上手く行かず。仕方がないので網をサッシに貼り付けるなどかなり強引なチャレンジもやってみたのですが、解決出来ませんでした。そのうち、レースのカーテンもついているからと「気にしない」というスタンスで過ごすようになりました。
さらに時が経過して、別件で家の修理を手掛けてくれた大工さんにお願いしたところ、サッシ上部の突起部分を少し切り取ってくれて、数年越しに「網戸を窓枠から外す」という至って当然の行為が可能となりました。が、網戸が存在しない生活にあまりにも慣れてしまっていたことと、サッシにベタベタと貼り付けていたテープの残骸がとても汚くなってしまっていことで、更に2年ほど網戸を外したままの生活を送っていました。
自分の部屋は私以外の誰も使わないので気にならなかったのですが、今年の3月に他の部屋の網戸がほころびてしまいました。大きさは大したことがなかったので、網戸補修用のシールを購入してペタリと貼ったのですが、この部屋の網戸は水色で、補修シールは灰色。非常にみっともないことになってしまいましたので、今年のGWにはまとめて網戸修理を頑張ることにしました。自分の部屋の窓とこの部屋の窓と玄関の3枚です。
網戸の張り替え自体は過去に経験済みでした。ですので、午前中のうちにすべて済ませようと考えていたのですが、すっかり忘れていました。私の部屋の網戸のサッシ部分が、色々なテープの跡で大変なことになっていたことを。(テープ剥がしを買っておけば良かった)途中までいろいろな洗剤を試してみたもののテープ跡の敵ではなく、仕方がないので、多少の傷はやむを得ないと開き直り、60番のサンドペーパーでガリガリと削り取ること1時間。ペーパーも指もボロボロになる頃に、ようやく網戸のサッシから忌々しいテープ跡(貼ったの自分)は消えたのでした。目立つ傷跡もなくサッシはピカピカに。
サンドペーパーをかけ続けている間、私の頭の中に浮かんでいたのが、冒頭の「星の王子様」の言葉です。対象は、恋人を表すバラどころか網戸なのですが、かかった時間と労力の分、部屋の網戸はかけがえのない網戸となったのでした。
それから網の張り替えに取り掛かり、部屋と洋間の網戸は完了、玄関の網戸はこちらもまた取り外すことが出来なかったので、目立たないように応急処置。最後に追加で、廊下の窓の網戸も破れていたので、こちらは枠にはめたままで張り替え実施。少し小さい窓だったこともあり、無事に完了しました。
不器用ですが、DIYは大好きです。理想の豪邸も良いかもしれないけれど、私は自由気まままに自分で手を加えられる今の古い家が性分に合っている気がします。理想の姿ではないからこそ、手を加えて少しづつ『好き』を積み重ねていく楽しさ。ただ、素人の祖父と父が増改築をやっているので、構造的に問題がないのか少し心配ではあるのですが。